世間が許さない? 世間とは、あなたじゃないか! 太宰がそう言った。ぼくもそう言う。声を大にして、あなたに言う。

2010年2月14日 23:04:24

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いつも、夜だ。
苛立ち、イラつき、心乱れ、心騒ぎ、体内の振幅が十代のように振れに振れ、
息も絶え絶えに帰りつく。いつも、夜だ。安息を、確かに求めている。
安定や、安息や、落ち着きなんかくそ喰らえと、突っ走ってきたけれど、

突っ走ってきたけれど、どこか、どこかで、「さあ、おやすみ」という声を望んでいる。
いつも、夜だ。目の奥の痛みが増し、顔面が痙攣する。
眠ると北一輝が夢に立ち、寝覚めの夢に大杉栄があらわれ、俺に何を伝えようとしてるんだ。
北一輝の住み処は、この部屋の押入れだ。
大杉栄は、片腕に女を抱き、机の向かいにいる。なんなんだ、一体。

コトバは、そんなことには知らん顔。
眠い、眠い、と、ぼんやりぼんやり。
眠いのか、さあ、おやすみ。

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夕方、ツァラトゥストラの声が聞こえてきた。
スーパーカブで国道を渡るときだ。

なんじ孤りなるものよ、今日は、なんじなお多数者のために苦しんでいる。
今日は、なお勇気と希望とを持っている。
しかはあれど、

いつの日か、
孤独はなんじを疲労せしむるであろう。

いつの日か、
なんじの矜持はくぐまるであろう。
なんじの勇気は難破するであろう。

いつの日か、
なんじは叫ぶであろう、
「自分は寂しい!」と。

唯一者か・・・

なるほど。