『くまの子ウーフ』作/神沢利子_絵/井上洋介

2008年3月17日 01:55:08

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感触として、というか、経験として、
常態が疲労から、過労に移ろうとしている。

と、客観的に把握は、している。

好きなことをして、たくさん眠ればいいのだろう、
と、甘美な妄想にふけったりするのだけれども、
そもそも、疲労しているのは、
勝手に好きなことをやっているからであり、
眠る時間がないのは、
楽しいが故にいろんなことをしたがるからであり、

のんびりと眠る、という、甘い誘惑は、夢。
いつか、いつか、

そんな日があれば、
と、考えてみると、タナトスへと繋がることに気がつく。

『くまの子ウーフ』
作/神沢利子_絵/井上洋介

最近、友人T君(辻慎之介)から、本がたくさんやってきた。

何を思ったのか、自宅敷地内にある物置を整理しているようだ。
彼が子供の頃に読んだ本なのだろう。

確か、自分も読んだ覚えがあった。
ウーフという、気の抜けた名前に覚えがあった。
その間抜けた顔にも覚えがあった。
内容は覚えていなかった。

くまの子ウーフは、形而上で暮らしていた。
卵を割ったら、いつでも同じものが出てくることに驚嘆するウーフ。
自分がおしっこでできているのではないかと悩むウーフ。
きつつきの結婚式にハモニカでお祝いするウーフ。

笑い、涙し、考えた。

考えた。

最後のページには、
「つじしんのすけ」と、子供らしい字で
ヤツの署名があった。