●2冊●『人間の運命』第2部第2巻・嵐のまえ/芹沢光治良●『失敗の愛国心』鈴木邦男

2008年3月21日 23:23:30

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微熱を託ちつつ、なんとなく、
ごまかしながらここ一週間を起きたり寝たりしてたけど、

完全な発熱。
熱を測るのが怖い。
けれどもやっぱり測る。
これは、「熱がでました、すみません」という熱。
そして、異常な頭痛。
顔面の筋肉がおかしい。

肩から上がコンクリートになったように、

不快。
汗の匂いがおかしい。

チョコレートを食べた。

『人間の運命』第2部第2巻・嵐のまえ
芹沢光治良

2部の2巻。通巻で8巻目。
本当のことを書くことの勇気。
それを、まざまざと見せてくれる。
主人公森次郎の人生。
その人生は、日本の激動の時代といわれる時代を人生する。
15年戦争の初期であり、
東大では、美濃部機関説と上杉主権説が跋扈し、
軍部が力を増し、共産主義が地下で蠢き、
暗く黒い風聞が世間を微風し、
震災後の関東に上下2層の階級が断絶し、
民意と国意が深淵を作り出し。

「思想」を「民意」にまで掘り下げることができるのは、
やはり、文学だけではないのか。

そう思う。

そして、ポストには、鈴木邦男さんから。

『失敗の愛国心』
鈴木邦男

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「民意」こそ美しさの究極だ。
「民度」こそ「思想」の完全だ。

そう思い続けていたここ数日。
この本が、その解答だった。
「鈴木邦男という質量」
その質量を計測しようと試みてきた。
計測器の開発に心血を注いできた。
計測器が完成する前に、一定の値が提示された。

そんな本。