●鈴木さんからいただき●3冊●『蒼空の零』『警察官の現場』『鉄道ひとつばなし』

2008年8月21日 21:47:52

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昨夜筆を入れた脚本『スーザンナ・マルガレータ・ブラント』
原稿用紙の束、万年筆、インク、2冊の辞典。
劇団員磯崎いなほと話した言葉を反芻する。
劇団再生の本体の正体。

あの明け方にフラッシュした数万枚のイメージ。
今でもありありとこの頭に見える。
それを言葉にできさえすれば、脚本は完成だ。

それを言葉にすれば完成。と、一行で書けるのだけれども、
とても言葉にならない。見えているそれを書くだけなのに言葉にならない。カラフルに躍動するそれらのイメージを丁寧に描写すればすむはずなのに最初の一言さえ出てこない。昨夜、原稿用紙を開き、筆を入れたのだけれども、一言も書かれていない。書き始めているけれども、一行も書かれてはいない。いつも一枚目に書くはずのタイトルさえ書けないでいる。タイトルが未定なわけではない。タイトルは、決まっている。変更するつもりも無い。なのにそれが書けない。自分の書名さえ書けない。困った。分かっているのに書けない。見えているのに書けない。困った困った。

『蒼空の零』真田左近
『警察官の現場』犀川博正
『鉄道ひとつばなし』原武史

先日鈴木さんから頂いた本の中から、眼をつむって本を抜き出した。
朝5時から起き出して本を読む。
眠い眠いと一冊の本をとると、SF戦記もの。
まったくなじみのない分野。
コーヒーを淹れてページをめくる。

今日読み終えたのは、3冊。
3冊とも自分からは読まないんじゃないか。そんな3冊。
3冊を読み終えて、今、原稿用紙を目の前に困っている。
真っ白なままの原稿用紙。
キャップを開けたまま転がっている万年筆。インクは乾いていく。イメージと言葉。相反する表現手段に接点はないのかな。
たった一本の接線を引ければ、多分最初の一行くらいは書けると思うんだけど。

困ったな。