ゆーこちゃんのこと

2008年4月14日 19:56:46

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一つの作品を創り上げ、
観客の前で発表し、
何がしかの対価を受け取り、
何がしかの変化を受け取り、

『天皇ごっこ』という作品の日程を終えた。
企画のそもそものはじめっから、劇団員だけで創ろうと一歩一歩。
照明、衣裳、メイクなどの専門分野は、心が通い合った専門家に頼んだ。

劇団再生の劇団員。
1人の脚本家がいて、
7人の俳優がいて、
1人のゆーこちゃんがいる。

1人のゆーこちゃんは、ゆーこちゃん。
制作とか、事務とか、お金の管理とか、
一本の舞台の稽古にはいると、
1人の脚本家や7人の俳優には、なかなか出来ないいろんなことをやってくれる。

1人のゆーこちゃんは、ゆーこちゃんという専門家。
すぐに呼ぶ。
「ゆーこちゃん、ゆーこちゃん」

小さくて、どこかで迷子になりそうな女の子なのに、
全然、迷子になっていない。
迷子になっているのは、脚本家や俳優だ。

こないだ、ゆーこちゃんにちくわをあげたら、食べた。

『天皇ごっこ』
阿佐ヶ谷ロフト、という、トークライブハウスでの公演。
劇場での公演は、何千と経験があるけれども、
そんな場所での公演は、初めてだ。
右を向いても、不明なことが見え、
左を向いても、転びそうで、

ゆーこちゃんは、いろんなことを質問してくる。

「高木さん、高木さん、これは?」

「わかんない!行ってみてから!」

そんな答えに、ゆーこちゃんは、にこにこと笑顔を笑う。
心の中では、不安があっただろう。
ゆーこちゃんは、迷子にならず、

もっと大きな地図を描いていくだろう。
今は、まだ小さな小さな演劇という世界の地図。
ゆーこちゃんは、これから、

自分の力でその小さな地図を、大きくするだろう。
小さいゆーこちゃんは、
自分のその地図がどんなに大きくなっても、
迷子になることはなく。

次の作品「Symphony#09・罪と罰、マジで大迷惑!」
会場は、今回と同じ、AsagayaLoft/A

劇団再生の稽古は、休む週なく続けられる。
今週も稽古がある。

積み重ねられる稽古の中で、
1人の脚本家と7人の俳優と1人のゆーこちゃんは、一歩。

1人のゆーこちゃんは、ゆーこちゃんという専門家。