●3冊●『皆勤賞』『なるほど虚数』『言葉の力』

2008年11月7日 22:17:57

今年一年かけて行われた麻雀大会。
二ヶ月に一度開催されるこの大会は、自分にとってとても大切な場所。
「シャカイノシガラミ」から解放される唯一の場所かもしれない。
一番リラックスしている場所かもしれない。
社会的な立場や、仕事や、家庭や、そんなものから皆が解放されている。
バカ話に笑い転げる参加者。
高木の予定の中でも常に最優先事項として、
スケジュールに組み込まれる。
次の大会は、年明け1月10日。奇しくも同日稽古始め。

今年は、一度も優勝できなかった。
年間グランドチャンピオンには、手もかからなかった。
今年大暴れしたのは、ツカドン。体の大きいひげの人。
ツカドンに会うと、いつも張飛を思い出す。
三国時代に大暴れしたように、この大会でも大暴れし、グランドチャンピオン。

来年の大会はどうなるか。

先日、この麻雀大会も今年の全日程を終えた。
一年間、休まずに出席して、「皆勤賞」を頂いた。
「皆勤賞」は、林真理子の『皆勤賞』

『皆勤賞』林真理子
『なるほど虚数』村上雅人
『言葉の力』著/シェイマス ヒーニー
訳/佐野哲郎・井上千津子・風呂本武敏・大野光子

「こんなのも読んでくださいよ!」とプロデューサーに言われた。
林真理子か。普段手にすることのない作家。
もちろん、何冊かは読んでいる。

連載していたエッセイをまとめた本書。
読みやすく、一気に。
一読。うまい。文章がきれいだ。技巧がこなれている。
作文技術を丁寧に使いこなしている。うまい。
内容は、なんということも、ない。
女史の日々を綴っていく、エッセイか。

手に持ち続け、ご飯を食べるときも、お風呂のときもトイレも、
歩きながらも読んで、3時間。3時間ちょうどで読み終えた。

そして、虚数の本に、大好きなヒーニーの一冊。

近代日本思想大系の中江兆民もそろそろ終わり。

読みたい本がたくさんある。

いつかここでも書いたように、
数年をかけて、埴谷雄高をゆっくり読みたい。
ドストエフスキーをゆっくり読みたい。プルーストも太宰も。
丸山健二を読み直したい。

年間のノルマを決めずにゆっくりと。
それを想像するだけで、その高い官能に目が眩む。