●944●『世界教養全集1』『世界教養全集23』

2009年5月22日 21:40:37

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本ばかり読んでいた。ひっくり返って読書三昧。
全集を読み漁る。
傍線を引く時間がもったいなく、付箋をどんどん貼り付けていく。
一冊の本に何十枚もの付箋を使う。付箋使用量が急増している。

いろんな種類の付箋を使った。
コンビニで買ったものや、頂いたもの、そこらにあったもの。
使ってみるとそれぞれに特徴がある。
使いやすさもそれぞれだ。

読書をしながらなので、一々付箋を「見て」確認して取るわけではない。
左手に本、右手に付箋を構え、「ここだ」ってところで、
『きちんと一枚だけ指にかかり、軽い抵抗ではがれる』付箋が、望ましい。

付箋の形状も重要だ。
本にぺたぺた貼っていき、資料として必要なときにすぐに見つけられなければ意味がない。
これまで使ってよかったものは、半透明の形状。先っぽにすこし色がついていた。
半透明なら、貼っても下の字が読める。
そして、その粘着力もさまざま。
あまり強力だと本の痛みが心配だし、弱弱しいと読書の途中ではがれてしまう。
古本専用の付箋が発売されないものか。
粘着剤の塗布面積も色々。
付箋半分も粘着しなくてもよし。1/3程度くっつけばそれでよし。

ひっくり返り本ばかり読んで、付箋を貼り続けていた。
三種類の全集をとっかえひっかえ、付箋だらけ。

今年は、月に10000ページと決めて読んでいる。
どんなに大変でも達成するだろう。じゃあ、来年は、と考えた。
重さで計るか、冊数に戻すか、と考えた。
いや、それともテーマをノルマにするか。

現在取り組んでいる三種類の全集。
『近代日本思想大系』(全35巻)、『世界教養全集』(全38巻)、『世界の名著』(全81巻)。
未読数を数えてみた。

『近代日本』は、あと24冊。
『教養全集』は、あと23冊。
『世界名著』は、あと80冊。

合計残り数、127冊。

来年中にこれを読みきる、というノルマでもいいな、と思っている。
『戦後日本思想大系』を読み終えた時に感じた達成感と不安。
『現代日本思想大系』を読み終えた時に感じた不安と迷妄。
この先、全集を読破していくと、どんどん不安になる気がする。
どんどん足元がぐらつく感じがする。
ますます自分がわからなくなる気がする。
これ以上に何も知らないことに気付かされるに決まっている。
無知蒙昧のぽんこつ頭。何にも知らないがたがたの体。
何も身についていない数十年。
これまでの読書時間の全てが無駄だったのか、と

目の前の叡知の巨大さに足がすくむ。
ぼくは、ソクラテスではない。
ぼくは、ベートーベンではない。
ぼくは、石川三四郎ではない。
ぼくは、孔子ではない。
ぼくは、レッシングではない。
ぼくは、孫文ではない。

明日なんかない。明日なんかない。と呟き、
何百年の何千年の先人の智慧の実に恐怖する。
全てを知りたい。全てをこの身に、と。

けれども・・・

これが、最後の一冊ではないか、
これが、最後の一行ではないか、

と、付箋を貼る。
ひっくり返って読んだ数冊の全集の一部。
貼られた付箋の数は100か200か、いつかこの身の果実となるか、
体の奥の奥、人工の熱に抗いながらページをめくる。

これが、最後の一冊ではないのか、
これが、最後の一行ではないのか、

そうだ、テロリストになるんだった。

『世界教養全集1』

(487)
・「哲学物語」著/W.デュラント_訳/豊川昇

『世界教養全集23』

(457)
・「シルク・ロード」著/S.ヘディン_訳/長尾宏也
・「ベーリングの大探検」著/S.ワクセル_訳/平林広人
・「暗黒大陸」著/H.スタンレー_訳/宮西豊逸