立ち上る煙草のけむりを目で追いながら、何を考えているのか

2010年5月18日 22:36:13

写真

真夜中、机に書きかけの原稿用紙を広げて、万年筆のキャップを外す。
外軸をくるくると回し外し、インクの残量を確認する。
(どこまで書いたかな)と、

最初から読み直す。読み直しながら、手を入れる。
そして、煙草に火をつける。
煙草の先から、クリアな白色の煙がゆらりゆらりと立ち上る。
それを、目で追う。目で追いながら、吸い口に口をつけ、肺深くに煙を吸い込む。
肺から吸収されたニコチンだのが血管を走り、全身に巡るのがわかる。
煙草の先からは、クリアな白色。

目の前のコトバに目をやると、その煙を物珍しそうに眺めている。
もう何年も、だ。
毎夜、こうして煙草に火をつける。
立ち上る煙。
首をかしげ眺めるコトバ。もう、何年も、だ。

煙草を吸い終えると、コトバは、両翼を広げ伸びをする。
欠伸だろうか。リラックスした雰囲気でのんびりと止まり木で伸びをする。
眠いんだろ、と、声をかけると、「ほ、ほー」と答える。
Yesなのか、Noなのか、わかりゃしない。

どれだけ見ても、毎夜見ても、煙草のけむりは興味深いようだ。
立ち上るそれを見ながら、

何かを考えているのか、それとも、ただ、見ているだけか。
なあ、コトバ、煙草のけむりがそんなに珍しいか。

さあ、真夜中じゃないか。
書きかけの原稿は、これだ。インクもたっぷり青々と。
さて、どこまで書いたか。

コトバ、眠いなら寝なさい。
無理して起きていることはない。
さあ、寝なさい。

俺は、もう少しだ。