『北一輝著作集』『人類の星の時間』『戦後短篇小説再発見1 青春の光と影』『実存から実存者へ』『きまぐれロボット』『神の裁きと訣別するため』『キルケゴール』『証言・昭和維新運動』『妖』『命』

2011年2月6日 00:36:55



ぐったりとしながらも本を読む。

なんか、いつもの書き出しでつまらんな。いつもこんなことばかり書いてるな。

たくさんの本を読みながら、それでももっと時間がほしいと思う。
忙しそうにしているのは、ぼくのやり方が悪いだけかもしれないと、まともなことを思うようになった。
こなすべき絶対量が多くて忙しいのではなく、ただ単にぼくがその処理の方法を誤っているのだと。

そう考えてみて、じゃあ他にどんなやり方があるだろうか、と考えてみた。
それを考え始めて、それを考える「時間がもったいない」とすぐに考えることをやめた。

『北一輝著作集第三巻』北一輝
『人類の星の時間』シュテファン ツヴァイク
『戦後短篇小説再発見1 青春の光と影』講談社文芸文庫
『実存から実存者へ』エマニュエル レヴィナス
『きまぐれロボット』星新一
『神の裁きと訣別するため』アントナン・アルトー
『キルケゴール』オリヴィエ コーリー
『証言・昭和維新運動』島津書房
『妖』坂口安吾
『命』シュトルム


『ぼくにとっての日本は、一枚の日の丸の旗であった。風にひるがえる日の丸の旗を仰ぎながらぼくは思ったものだ。

なぜ、国家には旗がありながら、ぼく自身には旗がないのだろうか、と。

国家には「君が代」がありながら、ぼく自身には主題歌がないのだろうか、と。』

寺山修司は、そう書いた。
そして、思う。なぜ世界には時間がありながら、ぼく自身にはぼくの時計がないのだろうか、と。
なぜ芸術には時間がありながら、ぼく自身には質量がないのだろうか、と。

なるほど、言葉遊びだと突き放せばいくらでもこうしてプレイできる。
それにしても、退屈を突破する旗はどこにあるのだろうか。
退屈を突破する主題歌はどこにあるのだろうか。退屈を突破する質量はどこにあるのだろうか。

どうでもいいことばかりでは、ある。
この小さな部屋に閉じこもり、言葉を研ぐ。誰かと分かり合いたいと思いながらの思考の果ては
同じ答えを導き出す。なんだ、結局一人か。理解者が欲しいだの、わかってほしいだのは、

わがままか。

いい大人がわがまま言ってちゃ始まらない。
一人なら一人らしくおとなしく書いてなさい。コトバが言った。
でもな、コトバ君、それでも、それでも、わかっていてもわかっていても、どうしても

誰か、誰か、誰か、を呼びたくなる時もあるんだ。

だから、それがわがままだっていうの。
だから、わかってるんだって。

いいじゃないか、一人で生まれてきたんだ。一人で生きて、一人で死ぬ。それでイコールだ。
なるほど、正しいじゃないか。フクロウはそう考えるのか。
いやいや、そんなこともない。論理的なフクロウの場合だ。

そんな話をしながら、集中治療室で戦う一人の男の回復を祈る。

なるほど、一人か。