『探偵・日暮旅人の宝物』『ロスト・シンボル (上・中・下)』『「ロスト・シンボル」の謎』『侘び・数寄・余白 アートにひそむ負の想像力』『フラジャイルな闘い 日本の行方』『決定版ルポライター事始』『12人の優しい「書店人」』『パウル・ツェラン詩文集』『寺山修司全歌集』『アフォリズム』『物質的恍惚』

2012年9月27日 21:27:53



書くことの能力、そして創ることの能力。
その根源は、同じだ。湧き上がってくるものでもなく、じっとここに在る。
在るものは、いつ消えてもおかしくはない。この体からいつ消え去ってもおかしくはないのだ。

恐怖。
それは、恐怖そのものだ。

作品に対する評価への恐怖ではない。
自分自身の名前への恐怖ではない。
ましてや金に関する恐怖でもない。
不安や時間に対する恐怖でもない。

自分自身への恐怖だ。使い物にならなくなってしまう自分への恐怖。
書くこと、そして創ること。
それは、ぼく自身に対して、大きな、大変な、膨大な、役目を引き受けているのだ。
書くことによってぼくを解き放し、創ることによってぼくはぼくの安らぎを得、
書くことによってぼくだけはぼくを確認し、創ることによってぼくだけがぼくを評価する。
そんな大変な役割を引き受けているんだ。

これまでに書いた作品には、今、何の意味はない。
これまでに創った作品には、今、何の意味もない。

意味があるのは、次に書く、一行だ。
大切なのは、次に創る、一枚の画だ。それに尽きる。そこにしか、意味はない。
もし、今、ぼくに、次の一行が書けないとしたら、ぼくは死んでしまったという意味だろう。
書くことの能力、そして創ることの能力。その根源は、同じだ。ここに在る。
そして、存在するということは、常に喪失をそこに同居させている。

『探偵・日暮旅人の宝物』山口 幸三郎
『ロスト・シンボル (上・中・下)』ダン・ブラウン
『「ロスト・シンボル」の謎』中見 利男
『侘び・数寄・余白 アートにひそむ負の想像力』松岡 正剛
『フラジャイルな闘い 日本の行方』松岡 正剛
『決定版ルポライター事始』竹中 労
『12人の優しい「書店人」』山本 明文
『パウル・ツェラン詩文集』パウル ツェラン
『寺山修司全歌集』寺山 修司
『アフォリズム』ロバート・ハリス
『物質的恍惚』ル・クレジオ